
3時ですよ、と時計より早くおなかが言っていた。

バルト三国最後に訪れたリトアニアの首都 ヴィリニュス。
夜の9時を回る頃に着いたというのにヨーロッパらしい「青空広がる夜」で、
約束の時刻までまだ余裕があった私たちはシロツメグサの冠を作りながらお喋りして過ごしました。
その後、案内を受けながら歩いたヴィリニュスの街は何だかとっても閑散としていて、
やがて暮れ始めた空の下、もし1人で歩いていたらさぞ淋しかったことだろう、と考えたりしました。
今思えば、信仰の厚い国ゆえのことだったのかもしれません。日曜日の夜に到着したのでした。
翌月曜日、買付けのために横しか見ずに歩いた旅行者らしからぬ私に、
旅の相棒ゆみちゃんが美しい光のヴィリニュスを見せてくれました。
できれば私もこのシーンに立ち会いたかった、と今さらながらに思います。


